そりゃあ、女ですから。強く優しく、涙にもろい生きものです。
彼女はそう言って背筋を伸ばし、一筋の涙を流した。
その立ち姿があまりに美しかったので、
村人は彼女を信頼した。
その言葉が真実かどうかなんて、
村人にはどうでもよかった ---本より抜粋
今月から、こちらの子供に日本語の家庭教師をする彼女。
朝から電車で本屋さんに向かいました。
価格を増して売られている書籍。
いつだって、何だって、ちょっと手に入れるのが困難なものが輝くのは
本に関しても同じコト。
彼女は、小さい頃、自分が大好きだった「ぐりとぐら」を息子に買いました。
「ぐりとぐら」の著者の息子さん、嘗て彼女と同じ企業に務めていました。
決まっていつも蝶ネクタイをしていたあの彼は、今どうしているのかな。
膨大な本の中から一冊に決めた本
「夜の凹み本」---366のココロの風船
まえがきをここに記します。
人生は、凸凹△〇×◇◎
ときどき×の日があったって、いいじゃない。
凹んでるのは、あなただけじゃない。
友だちみんなが、〇ってわけじゃない。
ずっと凸(ふくら)むのは疲れるし、
毎日が◎や△なんて、ウソみたい。
凹む日があるから、人生はおもしろい。
凹んだ夜に、開いたページを読んで、
「おやすみなさい」。
凹んだココロに風船をつけて、
遠くの空にとばしちゃいましょう。
そして彼女は、帰りの電車に揺られながら、366の風船を読みはじめました。
息をするのが少し苦しくなるくらい、素晴らしい言葉の風船たち
ダイレクトなものから、キャッチコピーのようなもの
短い詩のような色のものまで、いろんな風船が揃っていました。
ココロに響くページにいくつも折り目をつけながら
彼女は本を読み続けました。
”女に生まれてヨカッタ。
人前で泣いたりできるから。”
という風船のところで
小さな頃から泣き虫で
左目に、立派な涙ボクロのある彼女は
堪えきれずに、電車の中でボロボロと泣きました。
目の前のインド人の男性は、もしかしたら少し驚いたかもしれないけど
風船が詰まったちいさな1冊の本を抱きかかえるようにして
新しい靴を履いた彼女は
勢いよく電車をおりました。
彼女は家までの道のり
”タフじゃなくても、
クールじゃなくてもだいじょうぶ。
あなたなら、だいじょうぶ。”
という風船の糸を、指にギュッと絡めて離さずにいました。
このおはなしはフィクションです。
言葉が真実かどうかなんて、どうでもよかった。
画面のむこうのあなたが、そう感じる村人と同じでありますように。
Love,
Click&Make me happy!
新しいチャレンジ、がんばって!!くださいね。
返信削除LIJINGさん
返信削除ありがとうございます。お返事遅くなってしまってごめんなさい。
LIJINさんのブログ読ませてもらっています。
教えるのは、台湾人の子達なんですよ。
台湾にますます行ってみたくなります。